スペインに不動産や資産を所有している、または購入を検討している日本人にとって、「将来の相続や贈与に伴う税金」は重要な検討事項です。
本記事では、スペインにおける**相続税(Impuesto sobre Sucesiones)および贈与税(Impuesto sobre Donaciones)**の概要、計算方法、免除制度、そして日本との違いについて、わかりやすく解説します。
⚖️ スペインの相続税・贈与税の基本
スペインでは、相続や贈与によって資産を取得した個人が、各自治州の定める税率に基づき税金を支払う義務があります。
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税率は受取人の親族関係、資産の価値、居住地によって大きく異なります
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外国人でもスペイン国内の資産を相続・贈与すれば課税対象となります
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受取人がスペイン非居住者でも、スペイン国内資産に対しては課税されます
💡 相続税と贈与税の違い
| 税金名 | 対象となる行為 | 受取人が支払うか? |
|---|---|---|
| 相続税 | 死亡による資産の取得 | ✅ はい |
| 贈与税 | 生前贈与(不動産・現金など) | ✅ はい |
📊 税率と控除の目安(例:マドリード州)
| 継承者の関係 | 基本税率 | 控除の可能性(近親者) |
|---|---|---|
| 子・配偶者 | 約7〜15% | 最大99%控除あり |
| 孫・兄弟姉妹 | 約15〜30% | 控除なし、または少額 |
| 親族以外・友人 | 約30〜40% | 控除なし |
📌 控除制度は自治州により異なり、バレンシア州やカタルーニャ州は厳しめです。
📌 マドリード州では子や配偶者に対する控除が大きいため、実質的に税金ゼロのケースも多いです。
🏠 不動産の相続・贈与における注意点
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**カタストロ評価額(固定資産税評価額)**をベースに税額が算出されます
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日本での相続や贈与と二重課税となる可能性があります(ただし租税条約あり)
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不動産取得には所有権移転の登記手続きが必要
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遺産の相続には**遺言書(testamento)**の有無が大きく影響
📝 日本とスペインの税制の違い(相続・贈与)
| 項目 | 日本 | スペイン |
|---|---|---|
| 納税義務者 | 相続人(受け取る人) | 相続人(受け取る人) |
| 課税対象 | 国内外の資産 | 原則スペイン国内資産のみ(非居住者) |
| 控除制度 | 定額控除あり | 州ごとに異なる・近親者有利 |
| 相続時の評価額 | 時価ベース | カタストロ価額または実勢価格 |
📆 申告と納税のタイミング
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相続税:死亡日から6ヶ月以内に申告・納税(延長可能)
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贈与税:贈与日から30日以内に申告・納税
⚠️ 期限を過ぎるとペナルティや利息が課されるため、注意が必要です。
👨👩👦👦 相続対策としてできること
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スペインでの遺言書作成(Testamento Notarial)
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生前贈与の活用(贈与税対策)
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マドリード州など、控除が有利な自治州での不動産保有
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日本との相続税比較による資産移転の最適化
🧑⚖️ Borderless Lawyers が提供するサポート
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日本人向け相続・贈与税コンサルティング
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不動産の名義変更・登記サポート
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相続放棄・共同相続人との調整
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相続税・贈与税の正確な計算と申告
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スペインと日本の両国法に基づいた対策提案
📩 ご家族の将来のために、今からできる準備を
相続・贈与は突然起こるものであり、事前の対策の有無で負担が大きく変わります。
特にスペインで資産をお持ちの方は、日本とは異なる制度に備えることが不可欠です。